第9回全国棚田(千枚田)サミット共同宣言

 私たちの棚田では、生産者の棚田を守り受け継いできた強い決意と努力、そして多くの棚田を支える人々の励ましと協力により、今年も見事に黄金色の稲穂をつけてくれました。
 この棚田がみせる曲線美や四季折々の美しさは、日本の原風景として長い間、人々の心に潤いと安らぎを与えてきました。
 一方、棚田を守ろうとする農山村にも生産効率重視の風潮に加え、高齢化の進行や担い手不足という荒波が押し寄せ、荒廃農地は増加の一途をたどり、棚田を取りまく状況は、ますます厳しさを増しております。
 しかし、良好な棚田景観には国土を守り、水源のかん養や生態系の保全など棚田が持つ多面的な機能があり、こうした地域の自然条件に調和した棚田の果たす大きな役割が次第に評価され、保全等の活動に加え、新たな利活用に向けた取組みが模索されています。
 棚田とともに生きるふるさと、恵那「坂折棚田」の地に、棚田への熱い思いを抱いて参集した私たちは、中山間地域のさらなる維持活性化を目指し、次のことを確認し積極的に推進していくことを宣言します。


1.私たちは、中山間地域等直接支払制度の継続と、より良い制度の確立を切望し、現行制度を積極的に活用しながら幅広い保全活動を展開します。

1.私たちは、棚田や山林などが果す水源かん養や洪水防止などの公益的機能に対する国民の理解と合意を得るための活動を強化します。

1.私たちは、棚田をはじめとする地域資源を積極的に活用し、都市と農山村の対流や自然体験の場として位置付け、グリーンツーリズム等あらゆる手法で地域活性化を展開していきます。

1.私たちは、棚田などの農山村文化の価値を広く見直し、21世紀を担う子どもたちへの地域教育として、農作業や自然に対する体験学習を積極的に取り入れていきます。

1.私たちは、より多くの人々に棚田保全のネットワークを広げ、棚田と都市が共生・対流する、農山村社 会を実現するために努力します。


平成15年9月6日
第9回全国棚田(千枚田)サミット



最終更新:2015/05/08