2004年 9月号 vol.04
特集 雪穴(雪室)の歴史

「雪穴」(雪室)をご存じですか?
「雪穴」を知っていますか? いまでは見られなくなりましたが、雪国ならではの知恵です。新潟県東頸城地域では「雪穴(ゆきあな)」または「雪室(ゆきむろ)」といったりしますが、富山県では「雪山」と呼ばれていました。
 これは、冬に降った雪を大量に保存して、夏に氷として、冷蔵用等に使用されました。地面に大きな穴を掘り、雪を入れ、さらに山積みにします。そして、わらやむしろなどで覆ったうえに、カヤ屋根をつけて夏まで保存したのです。
それは、料理屋、魚屋、また医療用などに使われました。
 かつては、飲食用にも販売されたようですが、『頸城風物誌』(昭和52年 小林勉ら著 柿村書店)によると、「明治33年に内務省令が「雪を飲食用として販売することを禁止したため、廃業する者が相次いだ」とあります。その後、昭和に入り、冷蔵庫の発明と普及によって夏の雪の需要はなくなり、昭和30年代から姿を消していきました。
 

雪室。昭和30年、十日町市にて。写真提供:十日町市博物館